つい先日、俳優の神山繁さんが亡くなられた。子供の頃に見ていたテレビドラマ『ザ・ガードマン』での印象が強い。ドラマはもちろん、映画にも多く出演されていたが、映画では『踊る大捜査線 THE MOVIE』で吉田警視庁副総監を演じ、ラストに近いシーンでいかりや長介演じる和久刑事と目で語るシーンが印象に残っている。この二人の関係は、織田裕二の青島刑事と柳葉敏郎の室井警視正の将来の姿なのかもと思わせる好きなシーンだった。
神山繁さんの訃報を耳にして思い出したのが、昨年(2016年)6月に亡くなったこと。曽根さんは、神山さんより10年ほど若い俳優。神山さんよりもっと地味な脇役だった。知る限りこの二人の接点はないと思う。あくまでも自分の中で「名脇役」として同じに括っているだけ。
その曽根さんの訃報を受け、何か書きたいと思いながら書けずに今日まで来た。ものすごく思い入れがあるわけでもないのに気になる俳優さんだった。
曽根さんはホント脇役が多くて、代表作は?と尋ねられたらまったく出てこないところが最大の特徴だろう。
役者としての曽根さんを最後に見たのは大好きだったテレビドラマ『
リバースエッジ大川端探偵社』の第1話「最後の晩餐」の回だったので2014年(平成26年)4月。役どころは、落ちぶれたヤクザの組「高城組」の組長。頭を剃り上げ、眼光鋭い目つきと、死を目前にして最後に食べたいモノとしてワンタンを選んだミスマッチぶりがとても印象的だった。
ハーフでもないのにやけに彫りの深いバタ臭い顔。東映時代に出ていた映画はほぼヤクザ映画。役も中堅どころのヤクザでだいたいが映画の途中で死んでしまう。しかも無駄死にが多い・・・。なのに何故か気になる印象に残る役者だった。曽根さんも神山さんも自分にとっては昭和の象徴であったことだけは間違いない。お二人に心よりお悔やみ申し上げます。
曽根さんの死を報じた
サンスポ・デジタル版。
■ たぶん遺作となった「リバーズエッジ大川端探偵社」。
■ 第1話:「最後の晩餐」での高城組長役。
■ 「最後の晩餐」の1シーン。
■ 「最後の晩餐」からの動画。
オダギリジョー演じる村木の「下町に人情なんかないですよ。テーマパークと変わらない...」のセリフにはこんな続きがある。「...金を払う客には、いかにも下町らしいキャラクターを演じているだけです」と。
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