耳の構造
<敬称略>
1978年(昭和53年)テレビ朝日で放送された『浮浪雲』というドラマがあった。全20話で原作はジョージ秋山の漫画だった。出演は、主人公の浮浪雲に渡哲也。その妻・かめ女に桃井かおり。息子・新之助に伊藤洋一という顔ぶれ。
江戸時代後期の品川宿を舞台にしたドラマだったが、毎回の放送始まりには、「このドラマはフィクションであり、時代考証その他、かなり大巾にでたらめです」・・・なんてテロップが流れていた。
そのドラマのある回のエンディング前の寸劇?で、こんな場面があった。
喉かな縁側で浮浪雲一家3人が話をしている。
かめ女: しかし、あれですねぇ。体が大きいと耳の構造なんかも違ってしまうんですねぇ。
新之助: え?どういうこと?母上。
かめ女: え?ほら、異人さんって大きな体でしょ。体が大きいと耳の構造も私たちとは違うってことよ。
新之助: だから、どういうことなの?。
かめ女: あ~ん、だから。ほら、「ありがとう」って異人の言葉で何でしたっけ?
新之助: 「サンキュー」のこと?
かめ女: あぁ!それそれ!「サンキュー」。「ありがとう」が「サンキュー」に聞こえちゃうなんて、やっぱり耳の構造が違うのよね。
新之介: え?母上は、私たちが「ありがとう」って言うと、異人さんには「サンキュー」って聞こえてるってこと?
かめ女: そうよぉ。「ありがとう」が「サンキュー」に聞こえるなんてねぇ・・・。
新之介: 父上。そうなの?
浮浪雲: (不思議そうな顔で)そうなんすか?
新之介: 母上は、「サンキュー」に「ありがとう」の意味があるのではなく、「ありがとう」って言うと「サンキュー」に聞こえるってこと?
かめ女: そうよぉ。あれでも「ありがとう」って言っているつもりなのよ、異人さんは。違うの?
新之介: 父上、そうなんですか?
浮浪雲: そうなんすか?
かめ女: 違うの?(ちょっと不安そう)
声、だんだんフェードアウトしていく・・・。
なんとも喉かな幕末ではないか(^o^ゞ
さて、なぜ急に、こんな話を始めたかというと・・・。
犬の鳴き声についてである。
一般的に、犬の鳴き声は老若男女、「ワンワン」とされている。何の違和感もなくごく普通に使っているが、これが他の国や言語だとずいぶん違ってくるようである。
DAIGO PET CLINICのblogによると、
・アメリカでは、「バウワウ」
・フランスでは、「ウワウワ」
・イタリアでは、「バウバウ」
・スペインでは、「ジャウジャウ」
・ドイツでは、「ハフハフ」
・ロシアでは、「ガフガフ」
・中国では、「ウーウー」
・韓国では、「モンモン」
・オランダでは、「ワフワフ」
・フィンランドでは、「ハウハウ
・アイスランドでは、「ハブハブ」
・ポルトガルでは、「アウアウ」
・インドネシアでは、「ゴンゴン」
とからしい・・・。
日本人と外国人とでは、耳の構造が違うという浮浪雲一家の説・・・まんざら全面否定もできなさそうな気もしてきたのである。
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