死にまつわる言葉
統計的に夏休みが明けて新学期を迎えると学生の自殺者が増えるとか。
今年は9月1日が日曜日だったので新学期は9月2日から始まった。テレビやネットのニュースを見るとたしかに小学生や中学生の自殺と思われるような死亡事故が目立っていた。う~ん、そうなんだねぇ・・・自分の人生を短く終えてしまう若者がずいぶん多いんだね。
と、嘆きのような発言をしてしまったが、思い出すのは、1992年のバルセロナオリンピックで当時14歳だった岩崎恭子さんが200メートル平泳ぎで金メダルを獲得した時のインタビュー。感想を訊かれた彼女は、「今まで生きてきた中で一番幸せです」と喜びを表現した。この発言を聞いた時、まだ14年しか生きていないのに今まで一番という表現に違和感を感じたが、昨今の弱年齢層の自殺者の増加を考えると、亡くなってしまった少年少女らも、その時々で自分の人生について真剣に考えて悩んだ上での行動なのかもしれないなと考えるようになったのも事実である。もちろん、勢いというか反射神経だけで自殺を決意してしまったこともあるだろう。でも、けっして愚かな決断と言い切ることができない時代に自分自身は今生きているのだなと考えると複雑な思いがしてくる。
先月、母が他界したこと(それよりだいぶ前に父も他界)。そして、我が家の愛犬柴犬・大福や福とのお別れを経験して自分自身の死に対する考え方や受け止め方もだいぶ変わってきたと思う。これについては、いずれ書き留めたいと思っているが、死にまつわる著名人の思いや考え方の中で、どうにも心に残っている言葉だけ今回は備忘録として書き留めておきたい。
■ 北川悦吏子さん:脚本家
人はなぜ死なせてもらえないのだろう。
■ 加藤和彦さん:ミュージシャン(故人)
死にたいのではない。生きていたくないのだ。
■ 田向健一さん:獣医師
命は平等ではない。
それぞれの言葉の背景にあるもの・・・それは、想像するだけであって真実を知ろうなど畏れ多いものかなと。
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訃報、チョン・ミソンさん
韓国女優、チョン・ミソンさんがお亡くなりになった。『ファン・ジニ』で主人公・チニの盲目の母親を演じていた。数多くのドラマや映画に出演していたので韓流に興味のある人は顔は知っているだろう。
昨日、偶然見た『究極の一問』というテレビ番組で、脚本家の北川悦吏子さんが鴻上尚史さんに向けて質問した「人はなぜ、死なせてもらえないのか」を急に思い出した・・・。
心よりお悔やみ申し上げます。
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