映画『ジャッジ』
ネタバレ度:★★(3点が全バレ)
満足度:★★★★(5点満点中)
敬称略:
いや~、くだらない映画を見てしまった・・・この場合の「くだらない」は、褒め言葉である。楽しい映画に出会ってしまった。自分好みの映画ってことなのである。
広告代理店「現通」の若手CMプランナー太田喜一郎を演じているのが妻夫木聡。同じく「現通」のトップ・クリエイターで、太田の上司でもある大滝一郎を演じるのが豊川悦司。大滝は、ものすごくダッサイCMを世界一のテレビCMを決める最大の広告祭「サンタモニカ国際広告祭」に出品し優勝させろという無茶な任務を背負わされるが、ローマ字の読みがOOTAKI- ICHIRO、OOTA-KIICHIROと同じだからと代役を太田・妻夫木に命じる。しかも、このイベントには女性同伴が有利と知り、同僚で苗字が同じ大田ひかりを演じる北川景子に同伴を頼み込む・・・。
もう、この序盤の設定段階で自分好みの映画であり、前のめりになってしまった。更に、資料保管室に勤める窓際社員の鏡さん(リリー・フランキー)が昔は、「サンタモニカ国際広告祭」への常連参加していたとの情報を得て、太田・妻夫木は資料保管室を訪ね、参加のコツや英会話を学ぶ。そこでのシーンのセリフ回しも大変自分好みである。
太田 : 鏡さんは、「サンタモニカ国際広告祭」に参加されていたんですよね?
鏡さん : 誰から聞いたんだ?
太田 : 経理の松本さん(松本伊代)から・・・。
鏡さん : 松本さんかぁ・・・。あのオバサン、ああ見えても、昔、16歳だったんだぞ。
太田 : うっそだぁ~!
もう、こんな感じである。
映画の質云々よりも、とにかく自分のツボにはまって大笑い。久しぶりに声出して笑いながら映画を見たわ。
しかし、妻夫木聡ってのは、芝居が上手いねぇ。この映画のあとに、意識したわけはないが、彼が主演する映画『悪人』と『愚考録』というのを見た。『ジャッジ』とはまったく違う映画でなんとも暗くて陰湿な映画だったが、そんなトーンも見事にこなしていた。
『ジャッジ』のバカらしい妻夫木聡も素晴らしかったが、『悪人』、『愚考録』の妻夫木聡でも良い役者してた。思わぬ名優を発見して得した気分だ。
■ 『ジャッジ』予告:
- 関連記事
-
-
映画『望み』 2021/03/13
-
映画『ジャッジ』 2021/03/03
-
映画『ミュージック・ボックス』 2021/02/23
-