有楽町の本屋で立ち読みしてたら、雑誌「Number」が目に入った。表紙は競馬だ。そう、毎年この時季発売の号は有馬記念特集だ。でも、立ち読みこそするが買うことはまずない。
ところが、この号の表紙の馬は・・・オグリキャップだ。うわぁ、遠い目になってしまうなぁ。ペラペラとページをめくってみる。オグリキャップとその時の鞍上・武豊騎手の特集だって。しかも、初めて見る写真が載っている。第35回有馬記念レースの1コーナーに差しかからんとする写真だ。この写真からおおよそ1600メートル後にゴールがあるわけだ。当然、この写真の時点ではどの騎手も自分が勝つ気で乗っているはず。これは貴重な写真だ。これは買わない理由が見つからない。手に持ち、他の書籍・雑誌と一緒にレジに並んでしまった。
家に戻ってから、書棚を探したら、すぐにそのレースの競馬新聞、競馬エイトが見つかった。馬体重なんか書き込んである。オグリキャップは前走より2キロ減でレースに臨んだようだ。
レース結果は言うまでもなく、引退レースを勝利で飾ったことは、今でも語り草になっている。一つの伝説とも言って良いだろう。当日オグリキャップは、前2走が惨敗(6着、11着)だったので4番人気だった。屈辱的と言えよう。オグリキャップに跨がったのは武豊騎手。過去に一度だけ騎乗して勝利したことがある(同年5月の安田記念)。恐らく、その時の強いイメージを信じて騎乗したんじゃないのかなぁ・・・。負けるとしたら?とのイメージを持たなかったのではと推測する。
レースの配当は、単勝8番:550円。枠連3-4:720円(当時はまだ、単勝、複勝、枠連の3種類の馬券しかなかった)というオグリキャップ信者には信じられないような高配当になった。自分は、枠連一点の鬼買いをしてクリスマス・プレゼントとお年玉の両方をもらった。中山競馬場に集まったファンの数、実に17万7779人。今の競馬じゃ東京競馬場でもこれだけの人数を集めるチカラはJRAにはない。古き良き時代の競馬の思い出である。
せっかく今年の有馬記念を前にして同レースのことを書いたので少々予想めいたことも・・・。
もう、この歳になると馬券など買わずともレースを楽しむことができる。しかし、あの馬券を買って見ている時の不思議なアドレナリンの分泌は何とも楽しい。だから、今でも大きなレースの時は、100円単位で見物料として馬券を買うことがある。それも、いまだに枠連で・・・。そうそう、枠連って、すべての馬券の中で占める比率は、わずかに4パーセントで最低売り上げのようである。恐らく、近い将来は廃止になるんじゃないのかな。たぶん、その日が来たら競馬卒業となる予感がする。
さて、予想だが。武豊騎乗のキタサンブラックが1枠に入った。東京競馬場よりも逃げ馬有利の中山競馬場で最内枠を得るとは何とも強運だ。しかも、この馬、1枠に入った時の戦績は、4戦4勝。まさに買ってくださいと言わんばかりである。間違いなく1番人気だろう。しかし、世の中には、「好事魔多し」との言葉が昔からある。ここまで好条件が揃うとだいぶ気になるところである。
2番人気は、今年の菊花賞馬・サトノダイヤモンドになるだろう。レースぶりを見ると確かに強いし安定もしているが、この馬は大きなジンクスを抱えている・・・。それは、ディープインパクト産駒の牡馬は、国内のG1レースを生涯に1つだけしか勝てないということ。牝馬は複数レースで勝つ馬もいるのに不思議なことである(ジェンティルドンナ、ヴィルシーナ、ミッキーアイル)。データではなくジンクスだけの話だ。よって、サトノダイヤモンドの最高着順は2着までなのかなと・・・。
では、何が勝つのよ?となるが、何となくサウンズオブアースに勝ちの匂いがする。惜敗が多い馬だが、ここに来て初のG1馬の称号を得るような気がしてならない。根拠は何もなく気配だけの話だが・・・。さて、どうなることやら。3枠から総流しで8点買おうかな。各100円×8で800円の見物料として。
■ Number。
■ オグリキャップ優勝。
■ 第35回有馬記念の日の競馬予想紙:競馬エイト。
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