2007年6月16日(土)の大福日記
※大福日記『日々徒然』より
2007年6月16日(土) ■ 身につまされる ■ 大福:生後1885日目
ちょっと都内に用事があって出掛けている時に車中にメールが。車を停めるタイミングでチェックをして絶句。知り合いのところの先輩黒柴クンが、歯石と除去するついでに上あごにあったイボを切除して病理検査に出したところ、悪性メラノーマで余命3~6ヶ月の宣告を受けたという報告だった。数回しか会ったことない子だが、ネット上では大福がこの世に生を受ける前から知っていたので何とも言葉がない。飼い主さんの言葉には「今後の治療として、上あごを一部切除するということもあるようなのですが、今年14才だしどうしてやったらよいものか」と綴られていた。以前、東大動物病院の待合室で日本犬でマズルがない子を見たことがあるが、初めての経験で可哀想という気持ちよりもちょっと怖かった思いがしたのを思い出した。そんなコチラの思いも知らず、その子ったら、人の顔見て嬉しそうに尻尾振ってくれていたっけ・・・。
最終的には、飼い主さんの判断になるから、余計なことは何も言えないし言うつもりもないが、自分の立場に置き換えていろいろ考えることぐらいはしなくてはいけないのだと思う。愛犬は、飼い主がどのような判断をしてもそれに従うんだからね。それを思うと、こういう痛ましい話を聞いたら真剣に自分のこととして考えることが、報告してくれた飼い主さんに対しても大福にとっても礼儀なのかと思うのである。
もしも、大福にこのような不測の事態が起きたらどうするだろう・・・。正直、考えが及ばない。ただ、一つ確実なことは、決して闘病日記のようなものは書かないと言うこと。そのような事態になったことを愚サイトを見てくれている皆さんに報告することもしないだろう。何故かと言うと、自分の家族が闘病生活を余儀なくされたら、そのことを日記などに書く気はないからだ。とても書きたくないし、書けない。
たまに、ワンコの闘病日記のようなものを記しているサイトに出会うがタフだなぁと感心してしまう。こういう人は、自分の両親や兄弟、子供が闘病生活になっても日記のようなものを皆に知らしめるために書くのだろうかと思ってしまう。書かないと変だよね。だって、ほとんどの飼い主は、犬はペットじゃなくて家族と思っている訳だから。人間の場合は書けないけど、犬の場合は書けるとしたら大いに変だもの。もし、そう思っているとしたら、やはり心の底では犬は法律的見地と一緒で「器物」でしかないのだろうと思ってしまう。まぁ、人それぞれだが、私めは書けないし書かない。これだけは確かである。
悪性メラノーマ・・・昔から名前だけは知っていた。黒色腫ともホクロ癌とも言われている何とも怖い病気である。大福が前足に2ミリ程度のイボができた時の獣医師の言葉を思い出す。「イボは、腫瘍(良性の)だと考えて下さい。ずっと消えなかったり、大きくなるようであれば、切除しましょう」と言われた。正直、大袈裟かもと思った。でも、こういう事態になることもあるってことなんだなぁ・・・。
報告のメールには、「あと数ヶ月で、この子が目の前からいなくなるなんて信じられなくて、今から涙が止まりません。道を歩いていても、街なかでも涙が出てきてしまって、周りの人は、あの人何だろう?と思っているだろうなぁ。しっかりしなくちゃ・・・」とも書かれていた。メールを読んでいて、私めも涙が出て来てしまった。すごく悲しい。家に戻って、無垢に眠っている大福の姿を見ていたら、また涙が出て来てしまった。
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