大口ヒロシ死す

大口ヒロシが死んだ。「亡くなった」という言い方よりも「死んだ」という言い方のほうが自分ではピッタリする。同年代より少し上の先輩達の訃報をよく耳に目にするようになったものである。確実に自分の時代は過去のものとなっていることをダメ押しのように思い知らされるのはツライものがあるなぁ。
今日は、久しぶりに大口ヒロシがドラムを叩き、ボーカルに沢田研二と萩原健一、ギターに井上堯之、ベースに岸部一徳(当時は、岸部修三)、キーボードに大野克夫とで結成された幻と言えば幻のグループ『PYG』でも聴いて彼の死を偲ぶことにしよう。合掌。
『PYG!』
収録曲:
01. 戻れない道
02. 明日の旅
03. 戻らない日々
04. サンデー・ドライバー
05. やすらぎを求めて
06. 花・太陽・雨
07. 何もない部屋
08. 白い昼下り
09. ジェフ
10. ラブ・オブ・ピース・アンド・ホープ
11. 祈る
派遣村
いつもの失言(女は子供産む機械とか)よりは何と言うのだろう、理解と言うのとは違うのだろうが、それに近い同感のようなものを持っている人は多くいたのではないかなと思ったり。
日比谷公園に集まった人達で実際に派遣切りなどで路頭に迷った人は15%にも満たなかったとかの話を耳にした。残りの人はもちろんホームレスの人達だったのであろう。別に誰が集まろうが良いのかもしれないが、何となく大きなチカラのパフォーマンスでしかない匂いがしてしまう。
世界不況が囁かれている今の時代だから、派遣切りなる言葉も生まれたのであろうが、今より以前にも派遣切りなど当たり前のこととして存在していた。もっと言うなら、明日なき保証こそが派遣やニートの両刃の剣とも言える特権(会社に縛られないとか)であったはず。
切られる側としては切実なことゆえ、軽はずみなことも愚かなことも言ってはいけないのだろうが、派遣社員に限らず正社員であろうが、個人事業腫や商業店舗から大会社の経営者であろうが、明日なき危機は同じ。
何が言いたいのか?厳しいのは派遣の人でなく皆一緒だと言うこと。明日は我が身としての自身への警鐘も込めてかな。
開けてビックリ?

中国のコンビニで売ってたサンドイッチらしいが、スゴイ商売するものである。ひとクチ食べてみてビックリって感じなのだろう。キュウリなんかスゴすぎる・・・。
毒入り餃子などを始めとした食品疑惑(と言うよりも食の安全)を論じられてはいるが、このサンドイッチを流通させてしまう国と何を論じても無駄と言う気がしてしまうなぁ。とにかく目先の誤魔化しが最優先の国だからねぇ・・・。
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ペパーミント・キャンディー

はぁー、重いのなんのって・・・。愚サイトが、まだまともに?稼働していた頃に書いた『ペパーミント・キャンディー』の文章が出てきたので、改めて再出。2000年11月16日の自分はこんな感じで、この映画を見ていたんだなと思い知る。
ガチガチにネタバレなので、了解のほど。そうそう、主人公ヨンホの妻は、『宮廷女官チャングムの誓い』でチャングムの医の師匠となったチャン・ドクことキム・ヨンジン。ヨンホの永遠の恋人のスニムには、『太王四神記』のキハことムン・ソリが出ている。
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映画としてはよくできいる映画だと思うし、演者たちも大変苦労したんだろうなと思ってしまう映画だ。ただ、個人的な好みとしては私のタイプではない映画だった・・・のだと思う(自信なし)。
主人公のキム・ヨンホが20年ぶりに川辺で行われている同窓会のような集まりに参加するところから映画は始まる。20年ぶりに再開を楽しみ、それぞれの人生を確認しあってる他の参加者と違い、ヨンホは服装もヨロヨロのスーツだし、反発的な態度で皆からも煙たがられている風だ。他の皆は彼を無視して楽しんでいるが、ヨンホは鉄道の鉄橋に登り何か思いつめている。そして、そこへ汽車がトンネルを抜けて鉄橋へさしかかる。眼前に迫ってくる汽車。彼は汽車を受け止めるような格好で叫ぶ「帰りた〜い」。
映画はここからヨンホの人生のターニング・ポイントになったと思われるエピソードを時間と逆行しながらとらえていく。
インパクトある冒頭シーンとは違い、過去へのエピソードは、のどかな鉄道の線路沿いの景色を逆回転の映像で導いてくれる。注意しないと汽車の進行方向へ向かっての映像と思ってしまう。しかし、実際は過去への道しるべなのか、過ぎ去っていく景色の映像だった。桜?の花びらが木に戻っていくシーンが美しかったりする。
映画は全部で6つの過去のエピソードが紹介されている。
最初のエピソードは冒頭の川辺のシーンより3日前の話だ。ヨンホが自ら命を絶とうと拳銃を入手し、彼の今の精神状態を窺い知ることができるバラックのような家に戻ると彼の帰りを待っている男がいる。その男はヨンホを過去に愛していた女性スニムの夫だった。夫の話によると妻スニムは病床にあり、今にも死を迎えそうだとのこと。ヨンホに会いたがっているので、会って欲しいと言いに来たのだった。会いに行くにあたって夫はヨンホにスーツを買い与える。川辺の同窓会でヨンホが着ていたスーツはこの時に買い与えてもらったものだった。ここでの新しいスーツと3日後の川辺でのヨロヨロのスーツに彼の3日間の心の動きや苦しみを理解することができる。
ヨンホは、病院のスニムを見舞うのにペパーミント・キャンディーをビンに入れて持って行く。久しぶりに再開した2人だがスニムの意識はほとんどない。見舞いの帰りに夫がスニムからヨンホにとカメラを手渡す。ヨンホが自らの意思で死を意識していた頃、彼を愛していたスニムも彼女が望まないであったにしろ同じく死に直面していたわけである。ヨンホの3日後の行動が決定的になったエピソードだ。
そして、画面は汽車がのどかな風景を逆行して行くシーンになり、次のエピソードにと移っていく。
あのカメラは何?何故ペパーミント・キャンディーを持って行ったの?何で川辺で同窓会なの?これらの答えは、過去のエピソードでじょじょに解き明かされていく。そして、解き明かされながら次の気になることも出てくるのである。もちろん、それらは過去のエピソードで解き明かされるのだが。
未来に向かって行くのであれば、本当の未来と同じように「どうなっていくのだろう」と未知の部分を想像できるのだが、この映画は確定的な「今」からスタートして「過去」に向かって行くので、結果が確定している答えの「演算」をするような気持ちで見なくてはならない。それが見ている者の気持ちを苦しくさせる。
エピソードは、ヨンホの妻との出会い、スニムとの別れ、ヨンホの仕事などを含み、彼の徴兵時代へと進んでいく。おおよそ兵士に向かないヨンホは軍隊時代に「光州事件」に遭遇してしまう。そこでの悲しく残酷な体験が彼のトラウマとなって引きずっていく人生だったことが判明する。
そして、最後のエピソードは、スニムへの愛と自身の夢を確認する20年前の話だ。
映画作りの手法として過去への進行という発想は、少なくても私めの中では斬新的なものだった。主人公ヨンホやスニム、ヨンホの妻の心の動きなども細かく描写されていて、とても繊細な映画だと思う。ただ、どうしても私には好きになれない映画だった。
過去のトラウマを引きずっていくヨンホにどうしても同情できないのだ。光州事件のことは一般の人と同じ程度しか知らないのだが、この事件に不幸にも自分の意志ではなく参加してしまった人はヨンホ以外にも大勢いるはずだ。ヨンホが繊細すぎる感情の持ち主であったことはもちろん分かるのだが、40才にして自分の人生に結論を出すことにはどうも納得できない。
ベトナム戦争体験で心が壊れてしまった人を描いた映画もいくつかあるが(ローリング・サンダーとか)、自分の人生の失敗の原因を無理に探し出し肯定させたいのではないか。としか思えないのだ。
ヨンホには会社もうまくいっていて、家庭も順調、外に女もいる。そういう絶頂期があったようだ。ある意味社会に順応していたわけだ。そんな絶頂期に人生の選択をしたのなら、彼の正当性はまだ理解できるのだが、家庭も崩壊、会社も崩壊、株で大損、共同経営の知人にも裏切られた。それらの原因を過去のできごとのトラウマとして肯定させてしまうような選択は私的には好きではないし、認めたくないのである。
好きではない映画だったが、今まで韓国の映画は「雑」と決めつけていた私めの中に新たな考え方を注入にしてくれた記念すべき映画であったことは確実である。
きめの細かい繊細な映画を制作したのは、この映画が2本目のイ・チャンドン。主演は、ソル・ギョング。
そうそう、パンフレットの裏表紙にこう書いてあった。
A travel back in time to find a man's innocence.
見落としかもしれないが、ヨンホが持っていたジャラジャラついた鍵の束の意味が分からなかった。
1999年作品。129分。監督:イ・チャンドン。
VAIO type P・・・その後

さて、VAIO type Pのその後だが、いやぁ、なかなか手強くて二度ほどリカバリなんかしちゃって。いじりすぎて訳分からなくなってしまったのあります(大恥)。
その甲斐があったのなかったのか、今はごく普通に使うことができている次第。動き始めると、ネット書かれているような粗悪感は全くなく、なかなか痒いところにまで手が届くような仕様でグッド。ただ、やはり、VAIOだけでもちょっと鬱陶しい部分があるのに、これにVistaが関わるのだから、正直腫れ物に触るような感じは否めない。でも、予想以上にスムーズに快適に使えている。
が、しかし!ここに来て大きな問題に直面してしまった。それは・・・デフォルトの文字だと文字が小さすぎて老眼の目には相当にツライのである。文字を大きく設定してもさほど大きくも見えず、ちょっとどころか相当に往生しているのである・・・。
いやぁ、これは予想外であった。まぁ、老眼であることは自分で分かっているのだから最初に気づくべきだったのだが、ついつい、いつまでも若い時と同じような気分でいる証拠なんだろうな。いやぁ、ホント、困っているのである。誰かに譲ってしまおうかと思うほど大きな問題なのである。どうしたものか・・・。
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