
WOWOWでマイケル・ジャクソンの『THIS IS IT』が初出で放送されたので見てみた。マイケルが死んでから1年が早経過した。死亡のニュースが世界中に流れた時は、大きく驚いたものだが、正直思ったことは、こんなに中途半端に死んでしまうならもっと早く死ねば良かったのに・・・だった。不謹慎承知の上だが、顔がみるみる白くなり顔の先端分が尖ってきてまるでフリークともモンスターとも言える風貌になってしまった。こんなおぞましい顔で死ぬならもっと健康的な笑顔で笑える時に死んでしまったほうがどんなに良かったことか。でなければ、老いて人生をマイケルなりに全うして欲しかった。不慮の事故死と言え、何とも中途半端な死であったなと死から1年を経過して今に思う。
さて、『THIS IS IT』。ダメだろう、これは。
この映画が公開された時も、DVD化された時も自分でも不思議だったが、見ようとか買おうとかの気持ちが全く起きなかった。自分なりに分析?すれば、マイケルが生きていれば、100%間違いなく、この世の生まれなかった映画だからである。完璧主義者であるマイケルが認めることなく世に出た映画・・・ちょっと、その出来に疑いを持っていたのであった。
家のテレビ画面で気を抜きすぎて見ていたからといことを割り引いてもダメだなぁ。全く私めの趣味ではない。単なる中途半端なリハーサル映像を繋ぎ合わせたものでマイケルの偉大さを伝えようなど笑止千万。言語道断。これでは天のマイケルも浮かばれまい。
この映画を見て絶賛している人のほとんどは、マイケルのパフォーマンスを一度も見たことない人がほとんどだろう。一度でも見たことある人は、この映画がいかに物足りないものか、魂が存在していないか一目瞭然だろう。もちろん、マイケルの死によってマイケルのことをもっと知りたいと思って見た人達に感動を与えたという功績はじゅうぶんに評価すべきだろう。と評価しつつも個人的には全くダメな映画だった。
決定的にダメだったのは、マイケルのコンサートで最大の見せ場となる曲『Heal The World』のリハーサルシーンを入れられなかったこと。この曲のライブパフォーマンスこそが彼のコンサートの最後を飾る曲であり、リハーサルはかなりの時間をかけて行われる。そして、この曲のリハーサルは、コンサート全てのリハーサルが終了した後に念入りに行われるのが常となっている。パフォーマンスを共に演じるミュージシャン、ダンサー、スタッフらの気持ちがリハーサルにより一つにまとまったところで、『Heal The World』のリハーサルが行われるのである。
『THIS IS IT』のツアーリハーサルでは、その時点にまでまだ及んでいなかったのだろう。だから、映画の中に入れることができなかった・・・として良いだろう。
よって、この映画にはマイケルの最大の魂が注入されていない作品でありダメなのである。
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